日産、通期業績予想を上方修正 円安や値上げなどによる収益改善
2022年11月09日
[東京 9日 ロイター] - 日産自動車は9日、2023年3月期通期の連結業績予想を上方修正した。営業利益は前年比45.6%増の3600億円となる見通し。従来予想から1100億円引き上げた。円安、販売奨励金の低下や値上げなどによる1台当たりの収益改善が寄与する。
上方修正後の営業利益予想は、市場予想(IBESによるアナリスト21人の予想平均値:3351億円)を上回っている。
営業利益に対し、原材料や物流費の高騰が従来予想比で700億円押し下げるが、為替の影響が1250億円押し上げる。
通期の売上高は同29.4%増の10兆9000億円と従来予想から9000億円引き上げた。純利益は同28.1%減の1550億円と従来予想から50億円の上振れにとどまる。ロシア市場からの撤退に伴い、今期1000億円の特別損失を計上することが響く。
通期業績予想の前提となる為替レートは、1ドル=135円(従来は120円)、1ユーロ=137円(同130円)にそれぞれ見直した。
通期の四輪販売計画は370万台と従来予想の400万台から下方修正した。