日銀は来年1月に再び市場を驚かす可能性-「ミスター円」榊原氏
2022年12月22日
(ブルームバーグ): 日本銀行は来年1月にも金融政策引き締めで再び市場を驚かせるかもしれないと、「ミスター円」の異名を持つ榊原英資元財務官が述べた。
現在は青山学院大学教授の榊原氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、日銀が10年物国債利回りの上限を次回の会合で再び引き上げる可能性があるとの見方を示した。日銀の超緩和策後退に伴い円が1ドル=120円まで上昇するとみている。
日銀の黒田東彦総裁はイールドカーブコントロール(YCC)の「幅を広げることが恐らく可能だろう」と榊原氏は述べ、同総裁は今週「政策正常化を少しだけ早期に進めた」と付け加えた。
円は20日、日銀が10年債利回りの上限を0.5%程度とそれまでの0.25%程度から引き上げた後に一時4.8%上昇。10年物国債のスワップレートは0.74%に上昇し、一段のハト派脱却予想を示した。
円建てスワップが示唆、波乱含みの利回り上昇と金利軌道スティープ化
22日の円相場は0.5%高の1ドル=131円78銭。
榊原氏は「黒田総裁は驚かすのが好きだ」と述べ、日銀は利回りの許容変動幅を「かなり大幅に」拡大させるかもしれないと語った。具体的な数字は挙げなかった。
原題:Mr. Yen Says BOJ May Surprise Again by Tightening in January(抜粋)
(c)2022 Bloomberg L.P.
Ruth Carson, Kathleen Hays