東京外為〕ドル、137円台前半=終盤は米欧PMI控えもみ合い(23日午後5時)
23日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、海外の流れを引き継いで買いが先行した後、徐々に軟化する展開となった。終盤は米国とユーロ圏の8月の購買担当者景況指数(PMI)発表を控え、1ドル=137円台前半でもみ合った。午後5時現在、137円27~28銭と前日(午後5時、136円84~84銭)比43銭のドル高・円安。
前日の海外市場では、欧州景気の後退懸念から対ユーロでドルが買われ、対円相場にも波及した。米長期金利の上昇も支援材料となり、一時137円60銭台まで上伸した。
海外の流れを受けた東京市場では、午前9時ごろに137円70銭台まで上値を伸ばしたものの、仲値に向けて国内輸出企業や利益確定目的の売りに押され、午前中に137円10銭前後まで下落。正午にかけて徐々に押し目買いが入り、午後3時ごろに137円40銭前後まで値を戻した。その後は米欧の8月のPMIの発表を控えて次第に様子見ムードが広がる中、もみ合いながら137円20銭前後で推移した。
市場では、世界経済の減速がドル円相場に与える影響が警戒されている。このため米欧のPMIの結果を見極めたいとして「取引を一方向に傾ける動きは手控えられている」(FX業者)という。また、「26日のジャクソンホール会議でのパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演がタカ派的な内容になるとの見方が強まっている」(大手邦銀)とされ、日米金利差拡大観測からドル円は当面底堅く推移するとの声も聞かれた。
ユーロは対円、対ドルで下落した。特に対ドルでパリティー(等価)割れとなっており、対主要通貨でユーロ売りが強まれば、ドル円相場の波乱要因となる可能性もある。午後5時現在、1ユーロ=136円35~36銭(前日午後5時、136円90~90銭)、対ドルでは0.9933~9934ドル(同1.0003~0007ドル)。