株が下がることを願う”賢い投資家”

もしあなたが投資するなら、投資したお金は安定的に増やしていきたいと思いますよね。

他の投資家たちが損をしていたとしても、自分の持っている株は上がり続けてくれる...これがあなたの求めている理想かもしれません。

では、もし持っている株が下がってしまったら、それは残念なことなのでしょうか？

いいえ、そうではありません。

実はそのような状況、私たち配当投資家にとっては残念なことではなく、むしろ喜ぶべきことだということです。

つまり、株価が上がっても嬉しい、下がっても嬉しいということなんですが...

なぜ、そのようなことになるのか？

この答えは、長期投資のバイブルとも呼ばれる「株式投資の未来」で紹介されているのですが、是非、あなたも一緒に考えてみてください。

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時は1929年、世界的な株価の大暴落とも言える「大恐慌」が起こる「前」の話です。

もしあなたがこの時代に戻ったとしたら、次のABどちらの未来がきてほしいと思いますか？

A. 大恐慌により株式市場が大暴落する（その後25年間、株価はピーク時に戻らない）

B. 大恐慌は起こらず、株価も急落することなく横ばいで推移していく

さて...いかがでしょうか？

（当時も含めて）多くの投資家は、こんなことを思うでしょう。

「暴落なんてこないでくれ...」

たしかに自分の持っている株が大きく下がってしまえば、大損することになりますから、暴落なんて絶対にきてほしくないと思うのが当たり前です。

そうなると「B」の未来の方がいいですよね。

しかし、実は「暴落が起きるからこそより資産を増やせる」つまり「A」の方が投資額をより増やしていけるという可能性が示されているんです。

どういうことかと言うと...

当時、ピークだったダウ平均株価は「大恐慌」により暴落し、1954年までの25年間、そのピークにまで戻ることはありませんでした。

ほとんどの投資家にとって株式市場は目も当てられない惨状。90%以上値下がりした銘柄も多かったようです。

もし、そんな大恐慌が起こっていなかったとしたら、どうなっていたのでしょうか？つまり「B」パターンの「大恐慌が起こらなかったパターン」です。

【Bパターンの場合...】

「大恐慌は起こらなかったとする。大恐慌どころか、不況など一度も訪れなかった」

この仮定に基づいて、

・株式の配当は大幅に減少することなく、1929年から1954年にかけて順調に増え続けた

・株価は、急落することなく、横ばいで推移した

と条件を設定して検証されました。

どうなったかと言うと、もし1929年の大恐慌前のピーク時に1,000ドルを投資していれば、その1,000ドルは1954年11月には2,720ドルに増えていたという結果が出ました。

もちろん、株価は横ばいで配当金が入ってきていますから、その分安定して資産は増えています。

これは「そうだろうな」という感じで納得できますよね。

では、大暴落が起きた現実のリターンはどうだったのか？

【Aパターンの場合...】

実は、同じように1929年の大恐慌前のピーク時に1,000ドルを投資していれば、1954年11月には4,440ドルになっていたのです。

つまり、

A：1,000ドル→4,440ドル

B：1,000ドル→2,720ドル

となり、大恐慌が起こらない「B」の方がリターンが少ないんです。

つまり、配当を出す優良企業に投資した場合、長期的に見ると大暴落があったほうが投資額を増やしていける可能性があるということです。

簡単にまとめると、

・配当を出さない企業への投資→株価が下がれば利益は期待できない

・配当を出す優良企業への投資→株価が下がれば下がるほど、利益が期待できる

ということですね。

なぜ、こんなことが起こるのか？

それは、配当を出す優良企業への投資の場合、株価が下がれば下がるほど、安く株を買えて、その分もらえる配当金も増えるからです。

例えば、あなたが10,000円持っていたとしましょう。

・1株1,000円なら、10株購入できる

・これが暴落によって500円になったら、20株購入できる

このようになります。

あなたはどちらの場合も10,000円しか投資していませんが、株価が下がれば下がるほど、もらえる配当金は増えていくわけです。

このようなことを積み重ねた結果、Aのように「大恐慌により株式市場が大暴落する」ほうがリターンが大きくなったということなんです。

*税金・手数料は非考慮

*将来の投資成果を保証するものではありません。

このような投資は、配当が大幅に減少しないというのが前提ですが、たとえ大暴落になったとしても慌てることなく安心して投資ができると思っています^^

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