株価が下がっても買わないほうがいい…大幅利上げによるテスラ株下落の真相

2023年01月14日

利上げで株が大暴落

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 '23年最初の取引を迎えた米国株式市場で、金融関係者や個人投資家たちの視線は一社の株価に注がれた。イーロン・マスク氏が率いる米EVメーカーのテスラだ。 【写真】5年後に「株価が5倍」もありうる「日本企業10社」の実名を大公開する...!  '22年の1年間で、テスラ株は約400ドルから約120ドルへと記録的下落となった。市場では下げ止まりの予想もあったが、1月3日には約12%安で取引を終えるなど、大幅な下落が続く。  背景にはコロナ禍に伴う中国での生産縮小、他社との競争激化が挙げられる。しかし、それらは表層的な問題に過ぎない。  「テスラ株大暴落にはより根深い問題がある」と語るのは多摩大学特別招聘教授の真壁昭夫氏だ。  「銀行からの巨額融資をもとに設備投資を積極的に行い、成長してきたテスラのような企業は、超低金利がずっと続くという前提で株価が形成されていました。それがFRB(米連邦準備理事会)による4度の大幅利上げによって、前提が崩れた。1月末から2月にかけて、再び金利は上がりそうですし、テスラの苦境は続くと考えられます」

IT企業も失速で世界恐慌へ

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 テスラだけではない。1月4日、アマゾンが従業員1万8000人超のリストラを発表するなど、米国経済を牽引してきた「GAFAM」に代表されるIT企業たちも、利上げによって経営難に陥っている。待ち受けるのは、世界恐慌という地獄絵図かもしれないのだ。  「恐ろしいのは、現時点でまだ金融市場に楽観的な人が多すぎることです。『景気が悪くなれば、どうせ金利は下げられる。今、株価が下がったところで買えば儲かる』と盲信し、テスラ株を買い戻す人もいるほどです。  '91年の日本のバブル崩壊は、日本以外の国が冷静だったので世界に波及しなかった。しかし今、世界のほとんどの人が楽観視する中、米国でバブル崩壊が起きたら、不況が世界を覆うことになるでしょう」(真壁氏)  卯年は株価が跳ねる、という相場の格言も今年は当てになりそうもない。

週刊現代(講談社)

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