米労働市場、8月も力強さを維持か-雇用者数は30万人増との予想
2022年08月29日
(ブルームバーグ): 9月2日発表の8月の米雇用統計は、より緩やかながらも健在なペースでの雇用の伸びが続いたことを示す見込みだ。米労働市場の耐久性と力強さを裏付けるとみられている。
雇用統計発表は9月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合前では最後のものとなる。ブルームバーグのエコノミスト調査の予想中央値では、8月の非農業部門雇用者数は30万人増となる見込み。失業率は約50年ぶり低水準の3.5%にとどまり、平均時給は堅調な伸びが続くと予想されている。
パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は26日のカンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム(ジャクソンホール会合)での講演で、インフレを抑制するために利上げを継続し、金利を高い水準でしばらく維持する姿勢を示唆。そうした取り組みは労働市場の軟化につながる公算が大きく、家庭や企業へのある程度の痛みを伴うとの見通しを示した。
雇用統計より先に発表される一連の米経済指標が労働市場の状況についてさらなる示唆を与える見込みだ。8月30日には7月の米求人件数が発表される。高い水準の件数が続き、労働需要の底堅さが示唆されるとエコノミストはみている。
今週は米供給管理協会(ISM)の8月の製造業総合景況指数やコンファレンスボードの米消費者信頼感指数、米20都市の住宅価格指数も発表される。
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(抜粋)
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