米国債、ユーロ圏の債券をアウトパフォームする公算大-MLIV調査

2023年01月16日

(ブルームバーグ): 欧州では今年、インフレとの闘いが長期化し、域内の債券の魅力が損なわれそうだ。最新の「マーケッツ・ライブ(MLIV)パルス」週間調査でそうした見通しが示された。

同調査によると、投資家201人の3分の1余りが欧州中央銀行(ECB)の預金金利について、1.5ポイントの追加利上げを経て、3.5%を超えると予想。さらに15%が、過去最高の4%かそれ以上の水準に向かうとみている。ユーロ圏の債券が今年、米国債をアンダーパフォームすると回答者が強く確信している理由がうかがえる。

UBSグループの金利ストラテジスト、ロハン・カンナ氏は、米連邦準備制度は「ECBよりサイクルの終わりに近づいているもようだ」としたほか、ユーロ圏の金利のピークがどこかを巡る「不確実性が拡大している」と指摘。年内の米利下げ可能性と欧州各国政府による国債発行急増を踏まえ、ユーロ圏の債券に対する米国債のアウトパフォーマンスを見込む取引はトップトレードの1つだと述べた。

中銀会合の日程に合わせたスワップによれば、ECB政策金利のピークに関する市場予測はこの数日間に低下し、3.5%未満となった。7月に達すると見込まれている。調査では、ピークを迎える時期について回答者の半分余りが7-9月(第3四半期)以降とみている。

ECB政策委員会メンバー、フィンランド中銀のレーン総裁やスペイン銀行(中銀)のデコス総裁らは、政策金利はまだ「大幅に」上昇するとの見通しを示した。

懸念の中心はユーロ圏のコアインフレ率で、昨年12月には消費者物価指数(CPI)が示す総合インフレ率が9.2%に鈍化したにもかかわらず、コアインフレは過去最高の5.2%に加速した。

一方、米国ではインフレ鈍化を受け、米連邦準備が積極的な利上げサイクルの手を緩めようとしているとの期待に拍車が掛かっている。

また、ECBが金融ストレス緩和に向けた債券購入ツール「トランスミッション・プロテクション・インスツルメント(TPI)」を発動せざるを得なくなる可能性については、投資家の約72%が極めて高いか、やや高いと回答。

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