米国債、数十年ぶり低迷からの脱出口なし-利上げ継続の見方変わらず

2022年09月05日

ブルームバーグ): 世界最大の債券市場である米国債市場が、数十年ぶりの低迷から近く持ち直し上昇ペースを取り戻すと期待している投資家は、失望することになりそうだ。

2日に発表された米雇用統計は、景気を冷まそうと米金融当局が取り組みを強化しているにもかかわらず、経済の勢いが持続している状況を示した。雇用者数は堅調に増え、労働参加率も改善した。賃金の伸びが若干鈍化し、失業率が上昇したことが示され、米国債利回りは低下したが、全体としてはインフレ高進が収まるまで金融当局が利上げを継続し、引き上げた水準で維持するとの観測を強める結果となった。

8月の米雇用者数、予想上回る31万5000人増-労働参加率が上昇 (3)

金利スワップ市場では、米金融当局が今月20、21両日の連邦公開市場委員会(FOMC)でまたも政策金利を0.75ポイント引き上げ、3.8%前後に達するまで引き締め策を継続するとの見方が50%強に上っている。これは米国債相場に一段の下げ余地があることを示唆する。過去の引き締めサイクルでは、米政策金利のピークに10年債利回りが並ぶ、あるいはそれを超えていた。米10年債利回りは現在3.19%程度だ。

メインストリート・ファイナンシャル・ソリューションズの認定ファイナンシャルプランナー、ケリー・デブス氏は、インフレと米金融当局のタカ派ぶりが「市場に影響を与えている」とし、「インフレが数カ月でなくなることはない」と述べた。

ブルームバーグの指数によれば、米国債のリターンは今年これまでに10%を超えるマイナスとなっている。

ブラックロックのグローバル債券担当最高投資責任者(CIO)、リック・リーダー氏も、長期債利回りのさらなる上昇を見込む一人。2日のブルームバーグテレビジョンとのインタビューで利回りについて「現在はレンジ内の取引で、レンジの上限にあるとみている。しかし、既に高水準に達したと言うのはかなり困難だ」と述べた。同氏は、今月のFOMC会合で3回連続の0.75ポイント利上げが決定されると予想している。

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