習近平も青ざめる…中国の経済がここへきて「まさかの総崩れ状態」におちいっていた…!
中国経済、厳しい現状
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ゼロコロナ政策は解除されつつあるものの、中国経済は依然として厳しい状況が続いている。 【写真】衝撃! 中国ではなぜ、「配達ドライバー」が続々と死んでいるのか 11月の同国の輸出入が、そろって減少したことを見てもそれが分かる。 国家統計局と財新が発表する製造業、非製造業の購買担当者景況感指数(PMI)など主要な経済指標は総崩れの状態にある。 世界的に物価が高止まりしているのに対して、過剰生産能力の累増によって中国の生産者物価指数は下落した。 中国経済の悪化の要因として、これまでのゼロコロナ政策や不動産市況の悪化などは大きい。 12月上旬、共産党政権はゼロコロナ政策を緩和せざるを得なくなった。 しかし、その後の金融市場の推移をみる限り、共産党政権の政策運営は消費者や企業経営者のマインドを大きく傷つけたことが窺われる。 その記憶が短期間で解消されることは考えづらい。 2023年年初以降、中国経済の回復はかなり緩慢にならざるを得ないだろう。 それは世界経済の下押し圧力が強まることを意味する。 地政学リスクの高まりや内需の一段の落ち込みによって各国企業の中国ビジネスへの逆風も強まるだろう。 当面、中国が世界経済を支える展開は期待できそうにない。
輸出入の減少に見る中国経済の厳しさ
11月の中国の輸出(ドル建て)は前年同月比で8.7%減だった。 2カ月連続の減少だ。 一方、輸入は同10.6%減だった。 いずれも事前予想、前月の実績を下回った。 コロナ禍が発生して以降の中国経済を下支えしてきた米国向けなどの輸出と、中国国内の個人消費が急速に落ち込んでいる状況は、一段と鮮明になっている。 まず、輸出減少の主たる要因として、米国での在庫の積み上がりが大きい。 昨年の年末商戦以降、米国の企業は旺盛な個人消費に対応するために中国からの玩具やアパレル製品などの輸入を増やした。 米国における企業の在庫は積みあがった。 その状況は概ね、今年の夏場まで続いた。 その後、FRBの3倍速利上げによって徐々に個人消費の勢いに陰りが出始めた。 年末商戦を迎え、企業は値引きによる在庫の圧縮を優先しなければならなくなっている。 その結果、中国から米国向けの輸出は減少傾向で推移している。 それに加えて、物価高騰によって欧州各国では景気後退懸念が急速に高まっている。 それも中国の輸出減少要因になった。 一方、輸入の減少要因として、中国国内では、想定された以上に企業や消費者のマインドが冷え込んでいる。 特に11月は急速な感染再拡大によって動線が絞られ、生産活動や消費に急速なブレーキがかかったことは大きな打撃だ。 また、11月の新規人民元建ての融資額は予想を下回った。 経済環境の悪化懸念が追加的に高まり、企業も個人も支出を減らさなければならないとの危機感を一段と強めていると考えられる。 米欧ともに追加利上げ幅が縮小されたとしてもインフレ鎮静化のための金融引き締めは続く。 米国の個人消費の鈍化は避けられない。 内外需ともに中国経済は厳しい状況を迎えている。