黒田東彦総裁が「早期辞任」する可能性が出てきた…!原因は岸田官邸との「関係」か
波紋を呼ぶ利上げ
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「日銀の黒田東彦総裁(78歳)は、在任期間の歴代最長記録を更新中です。しかし、さすがに再任はもうない。それどころか、任期満了前に辞任を決断するかもしれません」(全国紙経済部デスク) 【画像】2023年、日本経済は大転換へ~市場の圧力が「日銀の不合理な政策」を変更 黒田氏は東大法学部在学中に司法試験に合格。国家公務員試験では2位で旧大蔵省に入省した学究肌の超秀才だった。だが、日銀が抱える宿年の課題を解決するには至らず、晩節を汚しつつある。 '22年12月20日、日銀は大規模な金融緩和策の修正を発表。長期金利の上限を「0. 25%程度」から「0.5%程度」に引き上げた。これが大きな波紋を呼んでいるのだ。黒田氏は、記者会見で「利上げではない」と抗弁したが、信じる者はいない。 「そもそも黒田総裁自身が9月26日の会見で、長期金利の上限引き上げは利上げに当たるのかと記者に問われて、『それはなると思う。明らかに金融緩和の効果を阻害するので考えていない』と明言していたんです。市場は動揺し、日経平均株価は暴落。下げ幅は一時800円を超えました」(同前)
囁かれる早期退任の噂
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このやぶれかぶれの方針変更を受けて、永田町や霞が関で、黒田氏の「早期辞任」が囁かれ始めているのだ。 「黒田総裁の任期は'23年4月8日までですが、両副総裁は3月19日。これに合わせて、黒田総裁が3月中に辞任する可能性が高い。すでにモチベーションを失っていると聞いていますが、最後に自ら身を引いて、花道を飾ろうというわけです」(全国紙経済部担当記者) 前任の白川方明氏も任期満了を待たず、約1ヵ月前に辞任している。 「白川氏の辞任は当時の安倍晋三官邸との対立が原因だったと言われています。黒田氏も岸田文雄官邸と良好な関係とは言えない。当然ながら日銀トップが任期を全うしなければ、マーケットに多大な悪影響を及ぼすことになります」(前出・記者) 金融関係者は黒田総裁の動向を、固唾を呑んで見守っている。 「週刊現代」2022年12月31・2023年1月7日合併号より
週刊現代(講談社)