1ドル=144円台に逆戻り、鈴木財務相「介入は一定の効果が認められた」
2022年09月26日
26日の東京外国為替市場は再び円安が進行し、円相場は一時、1ドル=144円台前半をつけた。22日夕に政府・日本銀行が24年ぶりとなる円買い・ドル売りの為替介入を実施し、1ドル=140円台まで円高が進んだが、日米金利差を背景にドル買い・円売りの動きは根強い。介入効果は限定的との見方が強まっている。
26日の東京市場は午後5時、前営業日の22日(午後5時)と比べて1円95銭円高・ドル安の1ドル=143円82~84銭で大方の取引を終えた。
鈴木財務相
今回の為替介入は、米国から「理解」を得た上で、日本単独で実施したとされる。しかし、米国が急速な利上げを進め、ドルが世界的に買われる「独歩高」となっている中では、単独介入では効果は乏しいとの声が多い。
鈴木財務大臣は26日の記者会見で「介入は一定の効果が認められた」と述べた。今後も急激に円安が進めば、「必要に応じて対応を取る」と市場をけん制した。
26日の東京株式市場は全面安となり、日経平均株価(225種)は連休前の22日終値と比べて722円28銭安の2万6431円55銭だった。前週末の米欧の株安を嫌気し、終値としては7月中旬以来、約2か月半ぶりの安値水準だった。
米国の金融引き締めが長期化するとの見通しから、景気後退の懸念が深まっており、半導体関連や自動車株を中心に幅広い銘柄で売りが膨らんだ。