NASA、月に原発を計画…長期滞在へ日米でインフラ研究本格化

2022年08月12日

国際的な有人月探査「アルテミス計画」で、宇宙飛行士が月面基地に長期滞在する時代を見据え、電気や水、住居などのインフラを確保する研究開発が日米で本格化している。月面で活動する基盤が整えば、月への旅行などの実現にもつながり、宇宙がますます身近になりそうだ。 【写真】ロケット残骸が月に衝突か、2つのクレーター発見

20年代後半

 米国が主導するアルテミス計画は、2020年代後半に月上空を周回する基地をつくった上で、月面基地も設ける。飛行士らが基地を拠点に、資源探査や掘削、科学実験を行うことを予定している。日本も計画への参加を表明し、日本人飛行士が20年代後半に月面に降り立つ目標を打ち出している。

 月面活動における大きな課題が、電力の供給だ。自転周期が約27日の月では、昼夜が約2週間ごとに訪れる。そのため、太陽光発電だけでは夜間の電力が不足する可能性がある。

 米航空宇宙局(NASA)は月面で原子力発電の導入計画を進めている。6月下旬には、月面用の小型原子炉の基礎的な設計を担う民間企業3社を選び、各社に約500万ドル(約7億円)ずつ配分すると発表した。順調に進めば、20年代後半にも月面での実証炉の建設に進むという。

水の調査も

 生きるためには水も必須だ。月面の土壌には水が含まれていると考えられている。NASAは米ワシントン大と共同で、土壌内の水の量や分布を測定するための掘削用ドリルとレーザー観測機器の開発を進める。24年11月に無人探査車を月に送り、水の発見と土壌からの抽出に向けた本格的な調査を行うという。

 一方、日本のトヨタ自動車と宇宙航空研究開発機構(JAXA(ジャクサ))は、宇宙服なしで運転できる月面探査車「ルナ・クルーザー」の開発を進めている。水素で走る2~4人乗りの燃料電池車で、車内は空気で満たされる。29年までの打ち上げを目指している。

 月で暮らすための未来の「住居」を構想したのは、京都大とゼネコンの鹿島建設だ。月は、重力が地球の約6分の1しかない。直径200メートル、高さ200~400メートルの巨大なグラスのような形状の住居は、回転させると遠心力を生み出し、約1000人が地球と同じ重力の環境で住めるという。

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