1ドル=148円台をつけたドル円、次の目安となる「水準」は【ストラテジストが分析】

2022年10月18日

本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供する「市川レポート」を転載したものです。

  • ドル円は先週、1990年8月以来のドル高・円安水準をつけ、鈴木財務相は再度の介入を示唆。 ●1990年当時は、160円、155円、150円、145円という5円刻みが、ドル円相場の節目となった。 ●今局面は介入警戒から50銭刻みが目安か、ただドル円相場は米物価次第の状況が当面続こう。

ドル円は先週、1990年8月以来のドル高・円安水準をつけ、鈴木財務相は再度の介入を示唆

ドル円は10月14日のニューヨーク外国為替市場において、一時1ドル=148円86銭水準に達し、1990年8月以来、32年ぶりのドル高・円安水準をつけました。同日発表された10月の米ミシガン大学消費者態度指数で、消費者の予想インフレ率が前月から上昇したことなどを受け、米連邦準備制度理事会(FRB)が大幅利上げを継続するとの見方が強まり、ドル買い・円売りに弾みがついたものと推測されます。 ドル高・円安が一段と進行したことについて、鈴木俊一財務相は10月15日、「過度な変動がある場合は、断固たる措置を取る考えにいささかも変わりはない」と述べ、再度の為替介入も辞さない姿勢を改めて示しました。ただ、外国為替市場では、為替介入への警戒感は強いものの、依然としてドル高・円安の流れが続くとみる向きが多いように思われます。そこで、以下、今後のドル円の目安となる水準について考えます。

1990年当時は、160円、155円、150円、145円という5円刻みが、ドル円相場の節目となった

[図表1]1990年3月から8月のドル円相場 (注)データは1990年3月1日から8月31日。(出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

まず、ドル円が前回、148円台後半をつけていた1990年を振り返ります。1990年3月1日から8月31日までの推移は図表1の通りで、ドル円は4月2日に160円15銭水準、4月17日に160円20銭をつけ、いわゆる「ダブルトップ」を形成しました。ダブルトップとは、相場の天井を示すチャートのパターンですが、ドルはこのチャート通り、対円で天井を打ち、その後はドル安・円高トレンドに転じました。 その後、5月に150円水準でドル安・円高の進行がいったん止まり、6月には155円水準まで戻ったものの、再びドル安・円高方向に切り返し、7月末には145円台をつけました。そこからもう一度、反転したものの、150円水準を明確に超えられず、結局8月には145円を割り込み、その後ドル安・円高が一段と進みました。このように当時は、160円、155円、150円、145円という5円刻みが、ドル円相場の節目となっていたように見受けられます。

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