2022年のゴールドラッシュ

ゴールドラッシュ。

これは、1848年、カリフォルニアで始まりました。

そこは人口2万人にも満たない小さな村。

当時、カリフォルニア「州」でもありませんでしたし、シリコンバレーも存在していませんでした。

しかし、ある時...

「金が見つかったぞ！」

突如、川辺で金が発掘されたのです！

当時、1日で発掘できる金の価値は平均的な労働者の日給に対して、なんと10倍〜15倍。

たった、6ヶ月間働いただけで、6年分に相当する収入を得られました。

「これは一攫千金のチャンスに違いない！」

その噂はたちまちアメリカ中に拡散。

当時2万人にも満たなかった小さな村には、10万人、25万人、38万人と...

欲にまみれた大量の採掘者がカリフォルニア州に押し寄せました。

しかし、彼らのほとんどは裕福になることができませんでした。

噂通りにチャンスを掴んだのは、偶然金鉱を掘り当てた、ごく少数だけ。

その他大勢は、旅行費や滞在費、費やした時間すら回収できず

何も得ることなく、帰っていくことになったのです...

そんな中、熾烈な競争に参加せず、もっとスマートに稼いだ人たちがいました。

何をしたと思いますか？

彼らは金を掘ることはしませんでした。

自分が「労働者として働く」のではなく、

「労働者たちに必要な道具を売れば儲かるんじゃないか？」と考え、

「ツルハシとシャベル」のような、道具を作り、

血眼になって金を掘る人たちに売ることにしたのです！

その成功者の1人が、ドイツから来た青年、24歳のリーバイ・ストラウス。

当時、金を採掘する労働者は肉体労働に

ズボンが耐え切れず、すぐに破れてしまうのが大きな悩みでした。

そこにチャンスを見出したリーバイ・ストラウス。

彼は、膝がボロボロにならず、どんな動きにも耐えうる丈夫なズボンを販売したのです。

結果は爆発的なヒット。

飛ぶように売れ...ジーンズメーカー、リーバイ・ストラウス社が誕生しました。

後にこの企業は「リーバイス」となっています。

競合が多く、当たるかわからない金の採掘という競争に参加するより、

押し寄せる38万人に向けて...採掘用のズボンを作って売ったほうが儲かる。

このような「ラッシュ」に直接乗るのではなく、

それを支える企業で儲けることを...

「ツルハシとシャベル」戦略と言います。

投資家達が一攫千金のチャンスとみて飛び込んでいる

「ラッシュ」は2022年の今も溢れています。

例えば、EV、メタバース、6G、AI、VRなど、、、

あなたも、

「次はメタバースの時代だ！」

「EVが世界を変える。イチオシのEV株は？」

「5Gの次は6G。大化け期待のハイテク株」

といった記事の見出しを何度も目にされたのではないでしょうか。

しかし、それぞれの分野に何種類も商品やサービスは必要ありません。

ましてや、今はまだまだ私たち一般消費者のもとに、実用的なモノが届いていない状態。

ほとんど違いがわからないほど多角化されているボールペンや、スマートフォンのようにいろんな企業が幅広くチャンスを手にするわけではなく、少数の企業だけが大きな利益を持っていってしまうかもしれません。

例えば、メタに社名変更をし、メタバースに注力をする世界的企業、旧：Facebook。

今のところ大きな成果は出せず、株価は続落している状態です...

大きな企業だからといってチャンスを掴めるとは限りません。

ですので、このような状態で噂に釣られて「これは一攫千金のチャンスに違いない！」と

飛び込むのは非常に危険かもしれません...

ゴールドラッシュで、何も得られずトボトボと帰っていた

その他大勢のようになりかねませんからね...

では、どうすればこのチャンスを活かすことができるでしょうか？

そうです。

その1つがEV、メタバース、6Gなどの「ツルハシとシャベル」に投資しておくことです。

どの企業が勝ち取るかわからない、新しい市場の勝者を見つけ出すのではなく、市場を開拓するのに欠かせない「道具」を提供する企業に投資をする ということ。

リーバイのように競争を避けて、スマートにチャンスをモノにしたいと思われたら、

この企業へ投資されるのが賢い選択肢ではないでしょうか。